知ってた? ドングリって食べられるんだよ |
詳しい資料 |
右の写真は平成12年のお正月に岩泉で食べたドングリです。砂糖ときなこをかけて甘くして食べます。ちょうどアンコのような感じです。 |
そこで、縄文時代の人々がどのようにして、ドングリを食べていたのかを調べるため、岩手県のドングリの食べ方をやってみました。ドングリを食べることに挑戦だ! ためした日:平成9年11月16日から |
実験に使ったドングリです。10月に集めいったんゆでてから、かわかしておきました。 | |||
ドングリをすりばちに入れ、すりこぎでたたきながらつぶしました。良くかわいているので、からはかんたんにわれ、からとしぶはきれいに取れます。昔はこれを木のうすなどでやったのでしょう。 | |||
からとしぶを取りさったドングリ。大きめのピーナッツか、こがしていないコーヒー豆といった感じです。とてもかたい実です。 | |||
水道の水に24時間以上さらしておくことにしました。縄文時代の人も、ふくろに入れた「むきドングリ」を小川にひたしておいたのではないかと考えたからです。 | |||
その間に、灰水を作りました。燃やす木は、ナラが最も良いということでしたが、手に入らないので、手近にあったいろいろな木を、ストーブで燃やし灰を作りました。 | |||
容器に灰を入れ、水でひたして、液を作りました。赤い色をした液が出るはずなのですが、これは赤くありません。本当にうまく行くのかちょっと不安です。 |
灰水でにました
ドングリをにたのはそれから48時間もたってからでした。その間に、むきドングリは水にさらしたままでした。大きさはかわいていたころの倍ぐらいにまでふくれ上がり、やわらかくなっていました。
それを灰水でにました。作っておいた灰水はうわずみですんでいます。30分ほど、に続けました。
ま水で煮た
それから、灰水をすて、ま水でにました。ときどき食べてみた。苦みはありませんが、しぶい味です。黒い水がにてもにても出てくるので、そのつど水をかえ3時間ほど続けました。
完成
そろそろ良いかというあたりで完成ということにしまた。
試食
おそるおそる食べてみました。味はありません。口当たりは、ぼそぼそしていてとても食べにくいです。まるで水にぬれて柔らかくなったチョークを食べているかのようでした。ざらざらが口の中でとけず飲みこむのが大変でした。ただ、わずかのしぶみが残ったものの、いやな味などはなかったので、食べることはできました。
感想 たしかにドングリは食べることができました。おいしいとは言えませんが、ほかの食べ物といっしょになら食べられるでしょう。また、食べるまでの時間は、 ・からむきに使う時間(30分ぐらい) ・水にさらしておく時間(ほったらかしでよい) ・灰水でにる時間(30分) ・ま水でにる時間(3時間、時々水をかえる) これなら、子供でもできる程度の仕事量です。当時の人々がドングリを主食とする場合、毎日食べるにしてもそれほどの苦労はなかったと思われます。 |