いびきがうるさいと家族の方に指摘され、旅行先で同宿の方に気兼ねするという体験をお持ちの方は多いと思います。
いびきは、特に仰向けに寝ているとき重力によって舌の付け根が落ち込み気道がややふさがった状態のところに無理に空気が通る時の振動音です。
正 常
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睡眠時無呼吸症候群
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いびきの音以上に問題となるのは最近注目されている睡眠時無呼吸症候群です。
症状は、大きないびきをかきそれが突然止まると同時に呼吸も一時的に止まり、大きないびきとともに呼吸が再開する。この状態が一晩中続きます。呼吸が再開するときには脳は目覚めていて深い睡眠がとれず、熟睡感がなくなります。睡眠中のことなので本人は気が付きません。
またそのために昼間に強い眠気が起こったり、居眠りをしてしまいます。
そして、疲労感がとれない、体がだるいといった症状があらわれます。
強い眠気のせいで作業中の事故や交通事故を起こすということが問題になっています。
無呼吸の繰り返しにより酸素不足となり心臓や脳に大きな負担をかけることとなり、やがて高血圧、不整脈、狭心症、心筋梗塞、脳卒中を併発することになります。上気道がふさがる原因で最も多いのは肥満です。また、あごの骨の小さい人、更年期以降の女性(女性ホルモンは脳の呼吸中枢を刺激します)も注意が必要です。
この症状が疑われる場合は早めに呼吸器科、耳鼻科を受診しましょう。「睡眠時無呼吸症候群」と診断されれば歯科では、
スリープスプリントを使った治療を行います。
いびきを無くし、快適睡眠を!!
Q1. いびきはなぜ良くないの?
A1 周囲の人に迷惑をかける。
A2 熟睡できず、頭がすっきりしない。
A3 集中力が無く、物覚えが悪く、忘れっぽくなる。
A4 血液や脳・肺・心臓などが酸素不足になる。
A5 その結果、糖尿病、高血圧、心筋梗塞などの全身疾患を誘発する事もあります。
Q2. いびきはどうしてかくの?
A. 鼻腔から喉頭までの空気の通り道である「上気道」が狭められ粘膜が振動するためです。
Q3. 睡眠時無呼吸症候群とは?
A1 睡眠中に呼吸が数十秒間も止まり、一晩にそれを何十回も繰り返します。
A2 特に子供の場合は、成長発育にも影響し、要注意です。
A3 ひどい時には突然死を招くこともあります。
Q4. いびきのかきやすい人とは?
A1 肥満体型の人。
A2 下顎が小さい人、後退している人。
A3 首が太くて短い人。
A4 扁桃が肥大している人。
A5 口蓋垂の長い人。
Q5. 治療方法は?
A1 症状により内科的方法、外科的方法など、さまざまあります。
A2 まず最初にスプリント療法をお勧めします。
Q6. スプリントとは?
A. 寝るときに装着し、下顎を前方に引き出し、気道を確保する装置です。
Q7. スプリントの効果の少ない方とは?
A1 鼻づまりがあり、鼻で呼吸の出来ない方。
A2 歯が極端に少ない方。
A3 顎関節に異常がある方。
A4 寝つきが悪く、神経質な方。
A5 発育期の子供は、数カ月ごとの装置の定期的なチェックが必要です。
近藤歯科医院より一部抜粋
中川健三著「いびきはコワイ」
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