マラソンと建築が、同じ物の様に感じた。
ベルリンマラソンでの高橋尚子選手は、「すごい!」の一言に尽きる。
「有言実行」の見事さ、そして五輪の金メダル獲得と、世界最高記録の樹立を共に果たした、歴史的な
偉業だと思う。
私はマラソンの観戦が大好きで、主立ったレースは大概見ている。その時々のレースはとてもおもしろ
く、体力の限界に挑むその姿に感動させられる。
このようなレースを見た後に、”今一番強い人は、今一番速い人は、誰なんだろう?”こんな疑問が浮
かんでくる。その最も顕著な例が、オリンピックの選考である。この時は、日本中が迷いに迷っている。
なぜなのか!、これはレースが違えば、場所の違いによるコース状況の様々な違いや、その日の天候
の違いなど、他の競技より影響されやすい為に、マラソンのレースは比較が難しいと思われる。共通点
は、ただ一つ42.195kmだけなのだ。
だから、高橋尚子選手が世界最高のタイムを出したからといって、今世界で一番速いかと言うと、それ
は分からないのである。
ただ、マラソンのレースは、過酷な為に他のレースとは、比較しにくい面があると思うので、私はオリン
ピックの選考は、基本的に一発勝負が公平だと思っている。
そんなことをあれこれ考えると、私はふと建物を建てる時の事を考えてしまう。
例えば、どこかの場所に50坪位の、2階建ての木造住宅を建てたいと思った時に、どこの業者が一番
安く、安心の出来る住宅を建ててくれるのかと考えた時、某ハウスメーカーは坪38万で、某工務店は坪
45万で、某建設は坪50万だから、某ハウスメーカーが一番安いから、そこがいいと考えるのが、果たし
て良いのだろうか?競争とは、同じ条件で戦ってこそ公平な判断が出来る。
マラソンのレースの様に、各コースによって、高低差や、その日の気温や、強風の有無の違いがあるレ
ースを、単純に比較検討するのは、間違いである。
だから、住宅を建てる時も、各社の見積金額が出来るだけ公平に、比較検討出来る様に条件を同じく
見積してもらわなければ、答えは出せないのだ。
これから住宅を建てようと考えている人は、設計図面を作成し、その図面を基に見積して、競いあって
もらうのが、一番公平であると思う。
最良の物を生み出すには、公平なルールの基で競い合って、初めて記録が生まれるのであり、競争の
ない所に最良の結果は生まれることはないだろう。これはスポーツに限らず、全てに通ずる物だと思う。
みなさんも住宅を建てる時に、いろんなしがらみや、先入観や自薦・他薦のアピールなどに捕らわれ
て、判断しては駄目だ。
住宅とは、一生の付き合いとなるかも知れないのだから、最善の住宅を最低価格で手に入れる為に、
私は、お手伝い出来ると思っている。
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